在宅ワークのはじめかた

在宅ワーク主婦が個人事業主になったら、夫の扶養から外れるのか?

主婦が在宅ワークで開業届を出して個人事業主になると、税金面・保活で有利に働くことが分かりました。

問題は「開業届を出したら夫の扶養を外れてしまうの?」ということです。

ひとくちに「扶養」と言っても、いろいろな側面があります。

主婦が開業するときに確認したい扶養条件はこちら

開業時に確認したい要件要件
  1. 税法上の扶養(所得税、住民税)
  2. 社会保険上の扶養(健康保険、国民年金)
  3. 夫の会社の扶養手当
  4. 夫の税金の配偶者控除

私の夫はサラリーマンで社会保険に加入しています。

そこで特に確認したいのは、この2点です。

  • 健康保険の扶養から外れるのか?
  • 会社の配偶者手当(扶養手当)は引き続きもらえるのか?

健康保険組合と、夫の会社の経理担当の方に電話して聞いてみました。

(追記:この記事に出てくるのは2018年時点の我が家の情報です。2022年6月に新しい情報に更新していますが、細かい数字や要件はそれぞれご確認ください)

①税法上の扶養

まずは私が払う税金について。

所得税

開業届を提出するとかならず確定申告をしなければいけません。

個人事業主は48万+65万円分非課税になる「青色申告」ができます。(2022年6月時点)

青色申告では[収入]-[必要経費]-65万円48万円以下なら、所得税を払う必要はありません。

住民税

住民税は、住んでいる市町村によって課税の条件が異なります。

私が住んでいる広島市では、前年の合計所得金額が43万円以下(2022年6月時点)の人が、個人住民税の配偶者控除・扶養控除の対象となります。

つまり、[収入]-[必要経費]=所得43万円以下なら住民税を払う必要はなさそうです。

②社会保険上の扶養(健康保険、年金)

問題はここからです。

夫はサラリーマンなので社会保険。私はその扶養なので、保険料を支払っていません。

社会保険上の扶養条件はそれぞれの社会保険組合によって違います!自分の夫が加入する健康保険組合に確認しなければなりません。

組合によっては「開業届を出して個人事業主になった時点で扶養から外れてもらう」というところもあるようなので要注意!

社会保険の扶養をはずれると、自分で国保・国民年金に加入して保険料を払っていく必要があるので、出費がどんと増えます。

サラリーマンの妻が開業届を出す場合には、必ず夫の健康保険組合に確認しましょう。

健康保険組合に電話して聞いたこと

夫の加入する健康保険組合に電話して確認しました。

私「被保険者の妻(専業主婦)が開業届を出して個人事業主になる場合、社会保険上で扶養とみなされる条件を教えてください」

担当者『前年の所得が130万円を超えると扶養を外れていただきます』

私「所得ということは収入から必要経費を引いた額で良いですか?必要経費にはどこまでを含みますか?」

担当者『所得額は、7月の扶養調査で前年の所得証明を提出していただいて確認します。ですので当組合の場合、税法上で必要経費と認められた分は社会保険上も必要経費として認められるという解釈で大丈夫です』

私「開業届を出しただけで扶養を外れるということはありませんか?(念押し)」

担当者『ありません』

ということで、来年の7月の扶養調査まではとりあえずOKということが分かりました。

③夫の会社の扶養手当での扶養条件

夫の会社から1万とか2万とか扶養手当がでているという人も多いと思います。

これは会社で扶養条件が決められているので、会社の規定を確認しましょう。

会社の経理担当に電話して聞いたこと

直接会社の経理担当の方に電話をして聞いてみました。

私「夫がそちらでお世話になっています。今、専業主婦として夫の扶養に入っているのですが、私が開業届を出して個人事業主となった場合の扶養条件について教えてください。健康保険組合には確認しましたので、いただいている扶養手当などについて知りたいです」

担当者『当社では扶養手当は支給しておりません』

私「(知らなかった!)では、特に開業届を出すにあたって、注意すべきことはないですか?」

担当者『ご主人の配偶者控除年末調整だけ気をつけていただければ大丈夫です」

そもそも扶養手当出てないから、関係なかった・・・。

会社によっては「所得38万円以内なら扶養手当を出す」とか決まっていることもあるらしいので、ぜひ確認を。

④夫の配偶者控除

夫が支払っている税金についても考えなければいけません。

専業主婦を扶養している人は「配偶者控除」によって支払う税金が安くなっています。

配偶者控除とは?

「配偶者控除」とは、所得なしor所得の少ない配偶者を持つ人の税金を安くする制度です。

配偶者控除の条件

  1. 夫の年間所得金額が1,000万円以下
  2. 妻の年間所得金額が48万円以下(令和元年分以前は38万円以下)(給与収入のみの場合は年収103万円以下)

参考/配偶者控除|国税庁

これにあてはまっていれば、夫の課税所得から最大48万円引かれ、その分の税金が安くなります。

※今回はわかりやすく夫・妻としていますが、夫婦逆でも同様です。

配偶者特別控除とは?

妻の所得が48万円を超える場合も、所得に応じて段階的に控除が受けられます。これが配偶者特別控除です。

妻の所得が48万円を超えると133万円までは配偶者特別控除となり、控除額が段階的に減っていくイメージです。

参考/配偶者特別控除|国税庁

私の場合・・・

配偶者控除は、年末調整で所定の書類に記載し、夫の会社に提出することで適用されます。

うちの場合、今は38万円の扶養控除を受けて、所得税と住民税でざっくり年間で7万円分くらい得しているみたいです。

(追記:上記は2018年時点の我が家の情報なので、今だと金額が違ってくるかもしれません)

開業届を出すことには関係ないですが、私の所得が増えていくと、夫が支払う税金が増えていくということですね。

まとめ:開業届を出しても問題なし!

私が開業届を出して個人事業主になっても扶養を外れることはありませんでした。

もちろん所得が上がっていけば扶養から外れますが、所得の上限は考えずに働くつもりです。

・所得48万円を超える→所得税を払う、夫が払う所得税が高くなる
・所得130万円を超える→社保の扶養から外れる

※住民税の控除額は各自治体に確認する
※夫の扶養手当の要件は会社に確認する
※開業届の扶養への影響も確認する

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